2007年6月22日金曜日

多摩川河口[4]

こんにちは。ふくちゃんです。

ギョギョシ、ギョギョシ、ケケシ、ケケシ、チカチカ

「何かいるぅ~」

干潟からまた土手にあがって、しばらく行ったところのアシ原。

ギョギョシ、ギョギョシ ♪

アシ原、多摩川河口、そう、きっとあいつ。

下調べしてたもんね。

「オオヨシキリちゃう?」と僕。

「ほんまかいなぁ」ともちろん疑う博士。

ギョギョシ、ギョギョシ ♪

ものっすごい泣き声はすれど、姿は見えず。

博士、僕、血眼になって探す。

「どこやろ、どこやろ」

「見えへんなぁ」

ギョギョシ、ギョギョシ ♪
ギョギョシ、ギョギョシ ♪
ギョギョシ、ギョギョシ ♪

「もうどこにおるねん」

とりあえず、逃げそうにないので、図鑑を調べる。

オオヨシキリ



見て、このさえずりの容姿。
このアシ原のどこかに、こんなかわいい顔しているのよ。

「かわいい」と僕。

博士どれどれと覗き込む。

図鑑を奪う。

「ジョッピリリ、ジョッピリリ、ギョッギョキリキリ、チリリ」

何?博士!どうしたの。

「コヨシキリこう鳴くねんて」

図鑑によると

■オオヨシキリ

ギョギョシ、ギョギョシ、ケケシ、ケケシ、チカチカ

■コヨシキリ
ジョッピリリ、ジョッピリリ、ギョッギョキリキリ、チリリ

「ふくちゃん、よう聞いてみ、コヨシキリかもしれんで」

おお、またきたか!”オオ”か”コ”か論争。

二人して、もう一度よーく聞いてみる。

…ギョギョシ、ギョギョシ、ケケシ、ケケシ、チカチカ
ジョッピリリ、ジョッピリリ、ギョッギョキリキリ、チリリ

しばらく、言い合う。けど、

「ギョギョシ言うてるね」

「オオやね」

「うん」

「ギョギョシ言うてるね」

「うん」

よし、ここまで来たら絶対会うぞと意気揚々な二人。

ポイントを変えたり、あれやこれやと粘って、ついに博士が発見!

「いた!」

「どこどこ」

「あこやん」

「どこってば」

何てキャッキャッ言ってる横を、小学生がチャリンコで通り過ぎてく。でも、平気。

「いたーー」

双眼鏡のぞく。

もう可愛いのなんのって、ほんまに図鑑に載ってるとおり、こんな顔してアシにつかまりながら鳴いてるの。



ギョギョシ、ギョギョシ、ケケシ、ケケシ、チカチカ
ギョギョシ、ギョギョシ、ケケシ、ケケシ、チカチカ
ギョギョシ、ギョギョシ、ケケシ、ケケシ、チカチカ

これで、とりあえず多摩川河口の観察は終わりです。
この後、博士と二人で近くの川崎大師にちょいと寄って、
これからの二人の旅が、素晴らしいものになりますように、
と祈りました。

次回は、河口からもう少し遡上して、
テナガエビや何やかやを見る予定を現在計画中。

博士はこっそり、Google地球に生きもの地図をマーキングしてるみたい。
あれ?隅田川にマーキングあるけど?
ホモサピエンス!って僕のことね。
ありがとう、人間扱いしてくれて。



では、次回をお楽しみに。

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